会社計算規則第42条の2(取締役等が株式会社に対し割当日後にその職務の執行として募集株式を対価とする役務を提供する場合における株主資本の変動額)

第四十二条の二 法第二百二条の二第一項(同条第三項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定により募集株式を引き受ける者の募集を行う場合において、当該募集株式を引き受ける取締役又は執行役(以下この節及び第五十四条の二において「取締役等」という。)が株式会社に対し当該募集株式に係る割当日(法第二百二条の二第一項第二号に規定する割当日をいう。以下この節及び第五十四条の二において同じ。)後にその職務の執行として当該募集株式を対価とする役務を提供するときは、当該募集に係る株式の発行により各事業年度の末日(臨時計算書類を作成しようとし、又は作成した場合にあっては、臨時決算日。以下この項及び第五項において「株主資本変動日」という。)において増加する資本金の額は、この省令に別段の定めがある場合を除き、第一号に掲げる額から第二号に掲げる額を減じて得た額に株式発行割合(当該募集に際して発行する株式の数を当該募集に際して発行する株式の数及び処分する自己株式の数の合計数で除して得た割合をいう。以下この条において同じ。)を乗じて得た額(零未満である場合にあっては、零。以下この条において「資本金等増加限度額」という。)とする。

  イに掲げる額からロに掲げる額を減じて得た額(零未満である場合にあっては、零)

   取締役等が当該株主資本変動日までにその職務の執行として当該株式会社に提供した役務(当該募集株式を対価とするものに限る。ロにおいて同じ。)の公正な評価額

   取締役等が当該株主資本変動日の直前の株主資本変動日までにその職務の執行として当該株式会社に提供した役務の公正な評価額

  法第百九十九条第一項第五号に掲げる事項として募集株式の交付に係る費用の額のうち、株式会社が資本金等増加限度額から減ずるべき額と定めた額

 資本金等増加限度額の二分の一を超えない額は、資本金として計上しないことができる。

 前項の規定により資本金として計上しないこととした額は、資本準備金として計上しなければならない。

 法第二百二条の二第一項(同条第三項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定により募集株式を引き受ける者の募集を行う場合において、取締役等が株式会社に対し当該募集株式に係る割当日後にその職務の執行として当該募集株式を対価とする役務を提供するときは、当該割当日において、当該募集に際して処分する自己株式の帳簿価額をその他資本剰余金の額から減ずるものとする。

 法第二百二条の二第一項(同条第三項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定により募集株式を引き受ける者の募集を行う場合において、取締役等が株式会社に対し当該募集株式に係る割当日後にその職務の執行として当該募集株式を対価とする役務を提供するときは、各株主資本変動日において変動する次の各号に掲げる額は、当該各号に定める額とする。

  その他資本剰余金の額 第一項第一号に掲げる額から同項第二号に掲げる額を減じて得た額に自己株式処分割合(一から株式発行割合を減じて得た割合をいう。)を乗じて得た額

  その他利益剰余金の額 第一項第一号に掲げる額から同項第二号に掲げる額を減じて得た額が零未満である場合における当該額に株式発行割合を乗じて得た額

 法第二百二条の二第一項(同条第三項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定により募集株式を引き受ける者の募集を行う場合において、取締役等が株式会社に対し当該募集株式に係る割当日後にその職務の執行として当該募集株式を対価とする役務を提供するときは、自己株式対価額は、零とする。

 第二十四条第一項の規定にかかわらず、当該株式会社が法第二百二条の二第一項(同条第三項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定による募集に際して自己株式の処分により取締役等に対して当該株式会社の株式を交付した場合において、当該取締役等が当該株式の割当てを受けた際に約したところに従って当該株式を当該株式会社に無償で譲り渡し、当該株式会社がこれを取得するときは、当該自己株式の処分に際して減少した自己株式の額を、増加すべき自己株式の額とする。

42の2